掉尾の一振とは†
「掉尾の一振(とうびのいっしん)」——年末になると市況ニュースで見かける言葉ですが、読み方からして難しく、意味を正確に知っている人は意外と少ない格言です。
魚が最後に尾をひと振りする様子になぞらえて、年末の取引最終日(大納会)にかけて相場が上昇しやすいとされるアノマリーを指します。
意味と由来†
「掉尾」は「最後になって勢いを増すこと」を意味する言葉で、本来の読みは「ちょうび」ですが、相場用語としては「とうび」と読まれるのが一般的です。
12月後半から大納会(その年の最終取引日)にかけて株価が堅調に推移しやすい、という年末高の経験則を表しています。
背景にあるとされる理由†
- 年末に向けた機関投資家の持ち高調整(お化粧買い)が入りやすいとされる
- 個人投資家の税金対策の損出し売りが12月中旬までに一巡し、売り圧力が減るとされる
- 新年への期待感から買いが入りやすいとされる
一方で、12月は「餅つき相場」(年末は商いが薄く、餅をつくように上下に荒れやすい)という逆方向の言い回しもあります。同じ時期に正反対の経験則が併存していること自体が、アノマリーを単独の根拠にすべきでない理由と言えます。
実際にどう見ればよいか†
- 12月の実際の値動き・売買代金をチャートで確認する(薄商いなら小さな材料でも動きやすい)
- 損出し売り・持ち高調整はその年の相場環境(その年に利益が出やすかったか)によって規模が変わる
- 年末時点の物色の方向は話題株ランキング・値上がり率上位銘柄で確認できます
掉尾の一振は経験則であり、年末に下落する年もあります。「年末だから上がる」という前提での売買は避けてください。投資判断はご自身の責任で行ってください。
よくある質問†
- Q. 大納会に向けて買っておけば上がりますか?
- A. 保証はありません。年末高にならなかった年も実際にあり、その年の相場環境次第です。
- Q. 「餅つき相場」とどちらが正しいのですか?
- A. どちらも経験則であり、どちらかが常に正しいというものではありません。年末は商いが薄くなりやすいという共通の背景を、上昇面から見るか変動の荒さから見るかの違いです。
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