「もう少し上がってから売ろう」と粘った結果、株価が反落して利益が消えてしまった——多くの投資家が一度は経験する失敗です。
この失敗を戒める相場格言が「頭と尻尾はくれてやれ」。魚にたとえて、頭(天井付近の値幅)と尻尾(底付近の値幅)は他人にくれてやり、胴体(真ん中の値幅)が取れれば十分、という考え方です。
天井と底は事後にしか分からないため、そこを狙い続けると「売り損ね」「買い急ぎ」を繰り返しやすい——という経験則にもとづいています。
プロスペクト理論で説明されるとおり、人は「まだ上がるかも」という期待で利益確定を先延ばしにし、「もっと安く買えるかも」という欲で買い場を逃しやすい心理的なクセを持っています。
また、天井圏・底値圏は値動きが荒れやすく、落ちてくるナイフはつかむなという別の格言が示すように、底を狙った買いは急落に巻き込まれるリスクも高くなります。
この格言を行動に落とすなら、「あらかじめ決めたルールで機械的に確定する」ことに尽きます。
格言は考え方の指針であり、具体的な売買ルールそのものではありません。何%で確定するかは、銘柄の値動きの大きさやご自身の投資スタイルに合わせて決める必要があります。