株価チャートを開くと、ローソク足に重なって表示されている滑らかな線——それが「移動平均線」です。ほぼすべてのチャートツールに最初から表示されているのに、意味を説明できる人は意外と少ない指標です。
パーフェクトオーダーもエンベロープもMACDも、当サイトで解説しているテクニカル指標の多くはこの線が土台になっています。まずここを押さえると、他の指標の理解が一気に楽になります。
移動平均線は、一定期間の終値の平均値を毎日計算し、線でつないだものです。
たとえば「5日移動平均線」なら、直近5日間の終値の平均を毎日計算してつないでいきます。日々の細かい値動き(ノイズ)が均されるため、株価が大きな流れとしてどちらに向かっているかをつかみやすくなります。
何日分を平均するかによって、線の性格が変わります。
| 期間の目安 | 性格 |
|---|---|
| 短期(5日 等) | 直近の値動きに敏感。方向転換が早く出るがダマシも多い |
| 中期(25日 等) | 約1か月の流れ。日足チャートで最もよく使われる |
| 長期(75日 等) | 大きなトレンド。反応は遅いが信頼性が高いとされる |
期間が短いほど株価に敏感に反応し、長いほど滑らかで反応が遅くなります。この性格の違いを利用したのが、短期・中期・長期の並び順でトレンドを判断するパーフェクトオーダーです。
移動平均線が上向きなら上昇基調、下向きなら下降基調と判断します。ダウ理論の「トレンドの方向性」を、1本の線の傾きとして視覚化したものと考えると分かりやすいでしょう。
株価が移動平均線の上にあるか下にあるかも重要な情報です。上昇局面では移動平均線が下値の支え(支持線)として、下降局面では上値の抵抗として意識されることがあります。
短期線が長期線を下から上へ突き抜けることをゴールデンクロス(買いのサインとされる)、上から下へ抜けることをデッドクロス(売りのサインとされる)と呼びます。有名なサインですが、発生した時点ではすでに値動きが進んでいることも多く、単独で使うとダマシに遭いやすい点に注意が必要です。
移動平均線は過去の株価から計算される「遅行指標」であり、将来の値動きを予測・保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
当サイトで解説している次の指標は、いずれも移動平均線が計算の土台です。